
ルール1:労働条件の明示義務
義務の内容:
雇用契約を締結する際、以下の労働条件を書面で明示する義務があります。
・労働契約の期間
・就業場所/従事すべき業務
・始業/終業時刻、休憩時間、休日
・賃金の額/計算方法/支払方法
・退職に関する事項(解雇の事由を含む)
外国人の場合、本人が理解できる言語で説明することが強く推奨されます。雇用契約書を母国語または英語でも用意しましょう。
ルール2:最低賃金の遵守
注意:
外国人であっても、日本の最低賃金が適用されます。都道府県ごとに定められた最低賃金を下回る報酬は違法です。
・2025年度の全国加重平均最低賃金:約1,055円
・東京都:1,163円
・「母国の賃金水準に比べれば高い」という理由で最低賃金を下回ることは認められません
ルール3:労働時間と残業の規制
基本ルール:
・法定労働時間:1日8時間/週40時間
・残業させる場合は36協定(サブロク協定)の締結が必須
・36協定なしに残業させると労働基準法違反
・残業手当:通常賃金の25%以上の割増
・深夜(22時〜5時):50%以上の割増
・休日出勤:35%以上の割増
ルール4:社会保険への加入
加入が必要な保険:
・健康保険:法人企業であれば原則全員加入
・厚生年金:法人企業であれば原則全員加入
・雇用保険:週20時間以上勤務する場合は加入
・労災保険:雇用形態を問わず全員適用
外国人だからといって社会保険に加入させないのは違法です。なお、母国との社会保障協定がある国の場合、年金の二重加入を避ける仕組みがあります。
ルール5:有給休暇の付与
基準:
・入社日から6か月間継続勤務し、全労働日の8割以上出勤した場合、10日の有給休暇を付与
・以降、勤続年数に応じて増加(最大20日)
・年5日以上の取得義務(2019年施行)
・外国人にも日本人と完全に同じ基準で付与
ルール6:解雇規制
基本ルール:
・解雇する場合は少なくとも30日前に予告する必要がある
・30日前に予告しない場合は、30日分以上の平均賃金(解雇予告手当)を支払う
・解雇には「客観的に合理的な理由」が必要
・「在留資格が切れたから」だけでは正当な解雇理由にならない場合がある
・不当解雇は無効となり、損害賠償のリスクもある
ルール7:外国人雇用状況の届出
義務の内容:
・外国人を雇い入れた場合、および離職した場合に、ハローワークへ届出が義務
・届出内容:氏名、在留資格、在留期間、生年月日、性別、国籍
・届出期限:雇用保険の被保険者は翌月10日まで、それ以外は翌月末まで
・届出を怠ると30万円以下の罰金