
外国人採用の全体プロセスを7つのステップに分けて解説します。日本人採用と大きく異なるのは、ステップ5(在留資格の確認・申請)が加わる点です。
ステップ1:採用計画の策定
最初に、なぜ外国人を採用するのかを明確にします。「どのポジションで」「どのようなスキルを持つ人材を」「いつまでに」「どのくらいの予算で」採用するのかを整理しましょう。この段階で、求める日本語レベルも決めておくことが重要です。日本語力を必須とするか、英語のみでも可とするかによって、候補者プールの広さが大きく変わります。
ステップ2:求人票(JD)の作成
外国人向けの求人票を作成する際は、職務内容・必要スキル・給与レンジ・勤務地・在留資格の要件を明確に記載します。日英バイリンガルで求人票を用意すると、候補者に伝わりやすくなります。曖昧な表現(「コミュニケーション力がある方」など)は避け、具体的なスキルや経験年数を記載しましょう。
ステップ3:母集団形成・候補者の募集
前述の採用チャネルを活用して候補者を集めます。複数のチャネルを併用するのが効果的です。人材紹介会社を利用する場合は、この段階で求人要件を共有し、候補者の紹介を受けます。
ステップ4:選考(書類選考・面接・技術テスト)
外国人の選考では、以下の点に注意が必要です。
書類選考では、学歴・職歴と在留資格の整合性を確認します。たとえば「技術・人文知識・国際業務」ビザで就労する場合、大学の専攻と業務内容に関連性がなければビザが許可されない可能性があります。
面接では、候補者の日本語力だけで能力を判断しないことが大切です。日本語が流暢でなくても、技術力やビジネス経験が十分なケースは多くあります。必要に応じて英語面接や通訳同席も検討しましょう。
技術職(ITエンジニア・AIエンジニア等)の場合は、コーディングテストやポートフォリオレビューなど、言語に依存しない評価手法を取り入れると、より正確にスキルを見極められます。
ステップ5:在留資格(就労ビザ)の確認・申請
内定を出す前に、候補者の在留資格の状況を確認します。パターンは大きく3つに分かれます。
すでに就労可能な在留資格を持っている場合(国内転職)は、職務内容が現在のビザの範囲内であれば追加申請は不要です。安全を期す場合は「就労資格証明書」の交付申請を行いましょう。
留学ビザや他の在留資格からの変更が必要な場合は、「在留資格変更許可申請」を入管に提出します。審査期間は通常1〜3か月です。
海外から新規に招聘する場合は、「在留資格認定証明書(COE)」の交付申請が必要です。審査には1〜3か月かかり、COE交付後に候補者が在外日本大使館でビザを取得して来日します。
ステップ6:内定・雇用契約の締結
雇用条件(給与、勤務時間、業務内容、福利厚生等)を明記した雇用契約書を、日本語と候補者の理解できる言語の両方で作成します。入管への申請にも雇用契約書が必要になるため、内容に齟齬がないよう注意しましょう。
ステップ7:入社前準備とオンボーディング
海外から招聘する場合は、住居の手配、銀行口座の開設支援、携帯電話の契約サポートなど、生活面のサポートも必要になります。入社後は、メンター制度や定期的な1on1面談を設け、業務面・生活面の両方でフォローする体制を整えましょう。